このサイトについて
このサイトは、武田俊(Shun Takeda)が、Judgement-Driven Architecture(JDA)を公開するためのサイトです。JDAは、業務の中にある判断を設計し、記録し、改善していくためのアーキテクチャです。実業務での実証を続けながら、内容を更新しています。
考え方や進め方に加え、現場での実装と検証を通じて分かったこと、これから確かめることも公開していきます。JDAの基本的な説明は、What is JDAをご覧ください。
JDAが生まれたきっかけ
あるAIイベントに参加したときのことでした。会場には、多くの企業ブースがあり、様々なAIサービスを紹介していました。
議事録を作る。メールを書く。情報を探す。資料を要約する。どれも便利でした。
実際、私自身も生成AIを日常的に活用していますし、その価値を否定するつもりはありません。しかし会場を歩きながら、ずっと同じことを考えていました。
「その後、人は何を判断するのだろう」
議事録ができたあと、何を決めるのか。情報が集まったあと、何を選ぶのか。メールが作られたあと、誰に送るのか。
企業活動を観察していると、情報を集め、解釈し、判断し、行動するという流れが見えてきます。会場で紹介されていたサービスの多くは、情報収集や作業の支援を行っていました。しかし、その先にある判断にはあまり触れていないように感じました。
時間短縮そのものは良いことです。しかし、その時間で何を判断するのか。そこが整理されなければ、本当の意味で企業の価値には繋がらないのではないでしょうか。
そんな違和感が、JDAを考え始めるきっかけになりました。
では、企業は普段どのように判断しているのでしょうか。その問いから、私は改めて経営を見直してみました。
経営には様々なフレームワークがあります。戦略を考えるもの、業務を整理するもの、事業を分析するもの。一見すると別々ですが、何を選ぶか、何をやめるか、どこに投資するか、誰に営業するかという意思決定を支援する仕組みとして見ることができます。
そう考えたとき、ひとつの疑問が生まれました。もし経営の本質が意思決定にあるのだとしたら、その構造をソフトウェアとして扱うことはできないでしょうか。
「経営フレームワークから、ソフトウェア工学の設計ができないか」
企業活動をソフトウェアとして設計するために、その中にある「判断」を設計対象にする。そこから、JDAは生まれました。
背景にある領域
経営学と情報工学の手法を互いに使えたら、もっと良いシステムができ、経営も良くなるのではないか。その発想が、JDAの出発点のひとつです。
JDAでも、経営のフレームワークを使っています。業務の全体像は、ビジネスモデル・キャンバスをもとにしたJDA-BMCで整理します。判断を見つける場面では、カスタマージャーニーをもとにした顧客ジャーニーと企業ジャーニーを使います。逆に、クラス図のような情報工学のモデリングで、組織や顧客との関係を表し、経営を考えることもできると考えています。
JDAは、特定の一分野だけから出てきたものではありません。経営学、ソフトウェア工学、AI、制御工学、複雑系に、似た構造を見いだしたことも背景にあります。
経営学では、情報をもとに意思決定し、その結果から組織が学びます。ソフトウェア工学では、出来事や処理によって状態が変わる仕組みを設計します。AIは、判断に必要な情報の整理や判断の提案、記録からの学習を支援します。
制御工学では、状態を観測し、働きかけの結果を次の調整に使います。複雑系では、複数の要素の相互作用や、状況に応じた変化・適応を扱います。
状態を観測し、状況を解釈し、判断し、行動する。その結果を受けて、次の判断を変える。JDAは、こうした似た構造に着想を得ています。同じ数理モデルだと主張するものではありません。
JDAは、経営の意思決定論を、ソフトウェア工学の状態遷移と、AIの学習ループに接続した、判断の実装アーキテクチャです。
この着想を、実際の業務で判断を記録し、妥当性を確かめ、改善するための設計につなげようとしています。
実証の状況
2026年10月時点で、営業業務の1つのプロセスを取り上げて実証しています。判断の記録とその後の営業の状況を結びつけ、評価の記録が自動で溜まる仕組みまで実装しています。
判断基準の改善と、その効果の検証は今後の課題です。記録できる仕組みができたことと、判断品質や売上の改善が確認できたことは区別しています。実証の範囲は、Phase6 Learningの「実証状況」で説明しています。
クレジット
Judgement-Driven Architecture
Research Notes
Shun Takeda
Thinking Cat “あび子 / abicco”
JDAは実業務での実証を通じて継続的に発展している研究プロジェクトです。
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株式会社文化アディック ソリューション事業部